頻拍性不整脈に対する臨床的対応(治療)

頻拍性不整脈に対する臨床的対応(治療)

頻拍の診断・治療の基本的な考え方

頻拍に対する診療アルゴリズムの全体的な流れは31のとおりである。最初のステップは、前述したとおり、その頻拍が不安定な頻拍であるかどうかの判定である。不安定な頻拍とは、重篤な自覚症状や他覚所見が、頻拍が原因で起こったものである。不安定な頻拍の心拍数は通常150回/分を超え、150回/分以下では不安定な頻拍とは考えにくい。判定基準の詳細は20のとおりであるが、現実的な診断基準として重要な要素は、心拍数150回/分を超える血圧低下(ショック)重篤な自覚症状・他覚所見の存在の3つである。それから、同時に頻拍の波形診断も行う。