脳卒中の予防

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1、脳卒中予防の考え方

脳卒中の各疾患についての原因と病態について述べたが、最も重要なことは脳卒中の予防である。そのためには脳卒中各疾患の主要原因を予防する必要がある。脳卒中各疾患の主要原因と基本病態及び外科的予防法については16のとおりである。脳梗塞・脳出血の基本病態は動脈硬化であるため、動脈硬化の危険因子(高血圧症、糖尿病、高脂血症、肥満、運動不足、ストレス、喫煙など)を予防することが最も重要である。それにより、脳梗塞や脳出血の罹患率を下げることができる。動脈硬化以外では、脳塞栓の原因である心房細動への対応と、くも膜下出血の原因である脳動脈瘤(未破裂脳動脈瘤)への対応が重要である。

表16

2、脳卒中の外科的予防法

外科的な予防が可能なものは、内頸動脈起始部の血栓によるアテローム血栓性脳梗塞に対する予防と未破裂脳動脈瘤への破裂予防である。前者に対しては、直達手術による頸動脈内膜剥離術(CEA:carotid endarterectomyと血管内手術による頸動脈ステント留置術(CAS:carotid artery stentingがある。また、後者に対しては、開頭手術(直達手術)によるクリッピング術と血管内手術によるコイル塞栓術がある。適応があれば、これらの手術を行うことにより脳卒中の罹患率を下げることができる。

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福岡記念病院救急科部長。一般社団法人・福岡博多トレーニングセンター(福岡博多TC)理事長。 愛媛県生まれ、1986年愛媛大学医学部医学科卒。日本救急医学会専門医、日本脳神経外科学会専門医、臨床研修指導医。医学部卒業後、最初の約10年間は脳神経外科医、その後の約20年間は救急医(ER型救急医)として勤務し、「ER型救急システム」を構築する。1990年代後半からはBLS・ACLS(心肺停止・呼吸停止・不整脈・急性冠症候群・脳卒中の初期診療)の救急医学教育にも従事。2011年に一般社団法人・福岡博多トレーニングセンターを設立し理事長として現在に至る。主な著書に、『ニッポンER』(海拓舎)、『心肺停止と不整脈』(日経BP)、『ERで役立つ救急症候学』(CBR)などがある。