徐脈性不整脈に対する臨床的対応(治療)

徐脈性不整脈に対する臨床的対応

徐脈・頻拍に対する臨床的対応の全体像

徐脈・頻拍の診療を行う場合に重要なことは、その徐脈・頻拍が不安定な状態にあるかどうかの判定(診断)である。不安定な状態にある徐脈を症候性徐脈(symptomatic bradycardia、頻拍を不安定な頻拍(unstable tachycardiaという。また、不安定な状態にある徐脈・頻拍は心拍数が不安定領域に入っており、臨床的には緊急且つ重篤な状態である。徐脈の不安定領域とは心拍数が50回/分未満で、頻拍の不安定領域とは心拍数が150回/分を超える場合である(27)。逆に言えば、不安定領域に入っていない徐脈・頻拍は不安定な状態とは考えられず、現時点では緊急かつ重篤な状態ではない。このあと、徐脈・頻拍の診療アルゴリズムについて説明するが、診療アルゴリズムで最も重要なことは症候性徐脈、不安定な頻拍の判定(診断)である。

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